禾目に浮かぶ美しい光彩
中国の建窯では天目茶碗の中で最も一般的だったとされる禾目天目。
当時の「茶録」の中では、禾目天目が茶に最もふさわしいと述べられています。
本作品は、古くからの禾目の文様と、鮮やかな虹の光彩が斬新さを感じさせます。
絶妙なバランスの釉溜り
下につく直前で止まった釉薬。双方向にバランスよく流れています。
釉薬溜りを見て楽しめることも天目茶碗の魅力の一つ。
すっきりとしたフォルムと禾目文様に油溜りがアクセントとなって、茶碗を引き立てています。
うっすらと表れては消える光彩が、器の景色を更なる次元に導いています。